共依存について

看護師

訪問看護をしていると、1時間訪問をしている間さまざまなことを話をします。

訪問回数を重ねると回数が徐々に増えてきて家族のような親密な関係になることがあります。

時折利用者さんから自分の子どものこと、教育方針について言われたりすることがあります。

子育て経験者からたくさんの知恵を頂くことも実際にありますが。

困った事例もありました。

PTAのために取る休み、それは困るから訪問に来てなど。

無茶をいわれるようになりました。

それでももちろん、子どものPTAには参加をしました。

ここで心の線引きをするべきだったと反省をしているのですが。

その要求は今回ばかりでなく、ずっと続くようになったのです。

「個人でとる休みより私の(利用者さん)訪問を優先して」

など言われることが多くなりお休みを伝えると「え~また~」とあからさまに嫌な顔。

もちろん訪問へは別の人が入ります、心配いりませんよと言っても無理でした。

PTAですから訪問はお休みとさせていただいていました。

休みを取るたびに増えいく罪悪感。うしろめたさ。

この現象はなんなの!?といった感じ。

しかしよく冷静になってみると、共依存の関係だったことがわかりました。

共依存の関係はどんなものか、みていきましょう。



 

共依存の関係とはどんな関係?


共依存とは、特定の相手から必要とされることを過剰に欲する状態を指す言葉です。問題を発生させる人と、その人の世話をする人が、互いに支配しようとする関係性を指す場合もあります。

自分と特定の相手が共依存に陥ってしまうと、精神的・肉体的・経済的に離れられない状態になりやすい点が特徴です。親子・夫婦・職場など、さまざまな環境において共依存に陥ることがあります。

共依存であることを自覚すると、多くの場合は相手との関係性や自分の将来に対して不安を覚えるでしょう。関係が破綻することで、結果的に当事者同士が深刻な状態に陥ってしまうケースもあります

どんな職業に多いの?


共依存体質になりやすい職種として、援助職が挙げられます。援助職とは、教師・看護師・介護士・保育士など、人を援助することが主な仕事となる職種です。

援助職に就いている人は、仕事で多くの人から頼られる立場にあります。しかし、頼られることに慣れてしまうあまり、プライベートでも頼られた際に過剰な対応をしてしまうのです。

自分の仕事においても、被援助者に対して行き過ぎた援助をすると、共依存の関係に陥りやすくなります。相手を自分の支配下に置き、無意識のうちにコントロールする状態になってしまうのです。

 

これは当てはまりますよね。プライベートでも頼られたときに過剰な反応。つまりNOと言えないのですよね。私の場合はNOと言っていましが、すっきりしない気分が続いてしまって。心が晴れた休みが少なかった。後ろめたかった。これって共依存の関係ですよね。

共依存になりやすい性格パターンをみていきましょう。

自己肯定感が低い


自分の存在に価値を見出せず、自分に自信を持てない人は、共依存に陥りやすくなります。自己肯定感が低いと、相手から評価されたり頼られたりしなければ、自分の価値を自ら認められないためです。

幼少期に親から褒められる機会が少なかった人や、今までの成功体験が少ないと考える人は、自己肯定感が低くなる傾向があります。兄弟や他人と比較される機会が多かった人も同様です。

世話好き


二者間で互いに相手を支配しようとする関係性も、共依存の状態によく見られる特徴です。単なる世話好きが過剰になり、相手をコントロールするまで発展すると、共依存に陥りやすくなります。

支配する意識にまで至らない場合も、相手にアドバイスしたり行動をサポートしたりすることで自分の存在価値を見出す傾向があるなら、共依存体質だといえるでしょう。

相手の世話をして感謝されることで、自己肯定感を高めようとする意識が働くことも、共依存につながりやすいポイントです。この場合は支配を求めるのではなく、相手からの愛情や評価を得て自分の存在価値を肯定します。

子どもの頃にトラウマがある


幼少期に心が傷つくような経験をし、トラウマとして残っている場合は、共依存に陥りやすい傾向があります。子どものころに失った自尊心を取り戻すべく、他人に尽くして評価を得ようとするのです。

子どものころに心が傷つく経験をすると、多くの人は自分の心を抑制したまま大人になります。認められたり褒められたりする機会が少ないため、成長しても自己肯定感は低いままです。

私の場合はトラウマは分かりませんが、自己肯定感が低く、世話好きであることは間違いないです。だから依存されてしまい、心の底からお休みを楽しんで感じることができなかったのかしれません。

 

共依存から抜け出す方法について

相手をコントロールしようとしない


共依存から抜け出す方法の一つに、相手の感情や行動をコントロールしないように意識することが挙げられます。相手を支配下に置こうとすればするほど、共依存は深刻になっていくものです。

他人の感情や行動を自分が思うままに操ることは不可能です。自らがコントロールできるのは、自分自身の感情や行動のみであることを意識しましょう。

逆の立場で考えれば、自分をコントロールしようとしている人の意見を、全て受け入れられるわけではないことが理解できます。相手への接し方を思い返し、支配しようとしている部分があれば見直す必要があるのです。

ありのままの自分を受け入れる


共依存に陥っている人は、相手に気に入られようとするあまり、自分の意見を主張できない傾向があります。共依存から抜け出すためには、何もかも相手に合わせるのではなく、たまには自分の率直な意見を伝えてみるのも効果的です。

自己肯定感が高まるように努力することも、共依存からの脱却につなげられます。ありのままの自分を受け入れ、自分の良い部分を肯定することから始めれば、自己を徐々に認められるようになるでしょう。

自分に価値がないという思いから抜け出し、自分にとって自信になりそうなことを、何か一つでも見つけてみることが大切です。

これってすごく該当するところが、訪問先で気に入られようとするあまり、相手に「NO]や自分の考えや意志を伝えられないところがありました。コントロールする側もされる側も注意が必要ですね。

息苦しくなっている時点で共依存の言葉の存在に気が付いておけばよかったのかなと思っています。そして患者と看護師は共依存関係になりやすいのでこれからも訪問をするのであれば、お互い自立した関係になれるように、注意が必要だなと思いました。

 

今日も記事を読んでいただいてありがとうございます。

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